悲しみが集まった方が
しあわせに近いような気がする
強いものが集まったよりも
弱いものが集まった方が
真実に近いような気がする
しあわせが集まったよりも
ふしあわせが集まった方が
愛に近いような気がする
星野富弘
今日、預かった手紙を渡すと封筒の中に二枚のはがきが
一枚には差出人のメッセージ
もう一枚は星野富弘さんの絵葉書でした。
利用者さんが、こちらに
ベッドの脇に座ると
「本当にこのとおりだ。これは僕の人生を言い当ててくれてる」と
はがきに書いてある上の詩を詠んでくれた。
ベッドからコタツに移られて、朝食を運び終わった頃
コタツの脇に座り、洗濯物をたたみながら
「そのはがきは星野富弘さんという方の描いた絵と詩ですね。
星野富弘という人は体育教師で頚椎をいためて手足が動かなくなってから、
口に絵筆をくわえて絵を描き始めた方なんです」とお話しすると
今、あなたからその話しを聞いたら、もっとよくわかった。もっと僕に近い気持ちだ」
生後二ヶ月で足に障害を持つことになった方
その体で戦前、戦中、戦後を生き抜いてきた。
昨日か、テレビでやっていたんだよ。足を引きずって歩いている人の後ろを子どもが真似をして歩く。
それを目で追う人、やめなさいとしかる人、どっちが正しいのかということだよな。
僕もビッコで、ヒョコヒョコ歩いていると、後ろから子どもがついてきて
後ろを振り返らなくても、子どもがついてきているのがわかるんだよ。
この姿をどう思っているのかと思うと、すごく惨めな気持ちになったんだ。
いままで、辛かった気持ちを話してくださったこともあったけど、
今日ほど、感情を絞るような言葉を聞いたことはなかった。
また、彼女にあなたが会うことがあれば、
あなたからいただいたあの詩は、僕のいままでの人生と、今の幸せな人生を言い表してくれています。
苦しいこともあったけど、それが今の幸せを賜っていると思っています。
そう言っていたと伝えてください。
承知しました。必ず伝えます。
忘れないためにここに記録しておきます。
こういう時間が、介護を仕事にしている自分の宝物なんです。
今日は、私にしては珍しく言葉につまる瞬間もあったけど、心では主に感謝をしてました。
庭の櫻はたくさんのつぼみをつけて、大きく膨らんでいた。
櫻はどうかな 膨らんできたか。
えぇ たくさんついてますよ。今年もまた○○さん家の櫻が見られます。
すずめが待ってます。パンをあげましょうか。
きっと満開を見られるよ。こういう一瞬なんだよ。幸せに感じるのは。
今年、95歳になられる。担当七年目

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